パリ視察(2)日本の国力の低下

昭和の時代、農協主催の団体旅行などで添乗員に率いられぞろぞろと群れをなして海外旅行にでかけ土産物の行商人と見紛われる日本人は、現地の人からは奇異の目で見られ、旅慣れた日本人からは「日本の恥」と切り捨てられていたが、近年ヨーロッパで見かける「お上りさん」集団の多くは中国語か韓国語を話している。

日本人は団体旅行を卒業して個人でヨーロッパを旅しているかといえば、そうではない。ヨーロッパで日本語を耳にする機会は思いの外少ない(個人的には、海外で日本語を聞きたくないので喜ばしいことではあるが)。つまり日本人は海外旅行(特にヨーロッパ)に行かなくなった、いや行けなくなってきてるのではないだろうか?

ここ10数年、平均所得も増えず物価や消費税は上がる日本人の可処分所得は近隣諸国に比べて減ってきていることと、長期の休暇が取りにくい日本の勤務体系、「台風が直撃しようとも、風邪で高熱が出ようとも出勤できないくらいなら死んだほうがマシと考えている日本人」と揶揄されるほどの無駄な勤勉さなどからヨーロッパ旅行などは老後の夢と化しているため、ヨーロッパでは日本人観光客に重きを置いていないようである。

パリ2時間バスツアーの音声ガイドに韓国語、中国語はあるが日本語はないのである。

このまま日本の国力が下がり続け、二等国になるのも時間の問題だろう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です